筋肉

肩甲下筋まとめ、起始・停止、ストレッチ、肩の安定性と痛みについて

2017年11月1日

肩甲下筋(けんこうかきん)は、肩関節を安定させる、ローテーターカフ(回旋筋腱板)の一つで、肩を内旋させる働きがあります。

肩甲下筋の起始・停止・神経・作用

肩甲下筋

肩甲下筋(けんこうかきん)
起始 肩甲骨肋骨面(肩甲下窩)
停止 上腕骨小結節
神経 肩甲下神経C5〜C7
作用 水平屈曲、内旋

※肩甲下筋のイラストは綺麗に描き直したバージョンを「イラストAC」に公開しています。
こちらからダウンロードして利用できます。

 

ローテーターカフ(回旋筋腱板)の一つである肩甲下筋

肩は人の体で最も大きく動かせる関節です、しかし大きく動かせる分、関節の安定感は少なく、最も脱臼しやすい関節でもあります。

ローテーターカフ(回旋筋腱板)は肩関節を支える筋肉群です。
棘上筋」「棘下筋」「肩甲下筋」「小円筋」があり、肩関節を包み込むように位置しています。
肩甲下筋はローテーターカフのなかでは唯一、肩甲骨の前面につく筋肉で、肩を内旋、水平屈曲する作用があります。
また、上腕骨頭を関節窩に納めるように働き、肩関節を安定させます。

ローテーターカフ

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肩甲下筋による症状

肩甲下筋の柔軟性が低下して拘縮がある場合や、トリガーポイントがある場合は、筋を伸ばしきれなくなり、肩の可動域や、上腕骨の回旋が制限されることがあります。

腕を外側にひねる動作を外旋といいますが、肩甲下筋が硬くなっている場合、外旋が制限される可能性があります。
また、腕を頭の上にあげたり、背中に回したりする動作が困難になることもあります。

肩甲下筋の柔軟性が低下する理由

運動不足で、日頃から肩を動かす習慣がないと、肩関節の周辺は硬くなりがちです。
筋肉は、動かさなければ、その機能は低下していきます。
激しい運動をやる必要はありませんが、体操やストレッチで肩の可動域を低下させないように心がけましょう。

また、スポーツで練習をやりすぎると、肩周辺の筋肉の疲労が蓄積し、肩甲下筋にも負担がかかり、柔軟性が低下すれば、可動域制限の原因にもなります。
スポーツの練習をした後は、疲労を残さないようにケアをして、疲れをとる時間を多めに確保することが必要だと思います。

 

肩甲下筋のストレッチ

ストレッチする側の肘を脇に押し付けて、肘を曲げて、手をお腹のあたりにセットします。
そして肘が脇から浮かないように、片方の手で軽く押さえます。

肩甲下筋ストレッチ

次に、手を外側にゆっくりと開いていきます。
上腕骨が外旋すると同時に肩甲下筋がストレッチされていきます。

肩甲下筋ストレッチ

このストレッチは棘下筋のストレッチと同じ動きです。
上腕骨をお腹の方へもっていくのが内旋で棘下筋がストレッチされ、
上腕骨を外側に開いていくのが外旋で肩甲下筋がストレッチされます。

 

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