肩関節は、人の体のなかで最もよく動く関節です。
その動きをコントロールしているのが、筋肉や靭帯などの軟部組織です。
肩関節をコントロールしている筋肉の一つに、小円筋があります。
見た感じ小さな筋肉ですが、この小円筋は、ローテータカフ(回旋筋腱板)の一つでとっても重要な筋肉です。
小円筋の起始・停止・神経・作用
小円筋 | |
起始 | 肩甲骨外側縁上部1/2 |
停止 | 上腕骨大結節 |
神経 | 肩甲上神経C4〜C6 |
作用 | 肩関節外旋 |
※小円筋のイラストは「イラストAC」に公開しています。こちらからダウンロードして利用できます。
ローテータカフ(回旋筋腱板)の一つである小円筋
肩関節は、人体のなかで最も大きな可動範囲がありますが、その反面、安定性に乏しく最も脱臼を起こしやすい関節でもあります。
そのためローテータカフ(回旋筋腱板)と呼ばれる四つの筋肉「棘上筋」「棘下筋」「肩甲下筋」「小円筋」によって上腕骨を包み込むように肩関節を補強しています。
四十肩・五十肩などの肩関節周囲炎や、肩の動きが鈍くなったりする要因は、ローテータカフ(回旋筋腱板)が弱体化している可能性があります。
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ローテーターカフの一つである小円筋が弱くなる理由
ローテータカフ弱体化の原因の一つは運動不足です。ローテータカフは肩を安定させるため、強力で血行も豊富です、しかし運動をしないで同じ姿勢が長時間続くと、血行が悪くなり、筋肉が硬くなりやすくなります。
最も可動範囲が大きいはずの肩関節を、動かさないでいることは、自ら肩関節を固めているようなものです。
長時間デスクワークが続く時などは、1時間に一回ぐらい、席を立って、肩の体操をすることをオススメします。
可動域を減らさないために、肩関節を動かしておきましょう。
小円筋の不調による症状
小円筋は肩甲骨の外側のラインに、強烈な痛みを発生させるトリガーポイントを作る事があります。
このトリガーポイントは触れてみるまで、わからない事が多く、触れてみてはじめて強烈な痛みとともに、こんな所にこんなに痛いのがあったんだと気がつきます。
この小円筋の痛みが減ってくると、肩の動きもスムーズになってきます。
小円筋のストレッチ
ストレッチする側の肘を脇に押し付けて、肘を曲げて、手を外側に開いておきます(肩の外旋動作)
そして肘が脇から浮かないように、片方の手で軽く押さえます。
次に、外側に開いた手をお腹の方へゆっくりと捻ってきます。
上腕骨が内旋して、小円筋と、棘下筋がストレッチされます。
伸びて気持ちがいい、という感じはあまりしませんが、この動作をゆっくりと行う事で、小円筋を含むローテータカフのトレーニングにもなります。
ゆっくりと10回〜20回ぐらい行ってください。
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