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自分でできる骨盤調整法、操体法の「カエル足」、身体の内部からパワーを出す。

身体の内部から支えている筋膜ライン(ディープ・フロント・ライン)とは

通常、身体を動かす時のパワーは、外側にある筋膜ラインを伝わります。

バックライン。
身体の背中側にある筋膜ライン。

フロントライン。
身体の前側にある筋膜ライン。

フロントライン

アームライン。
手から首につながる筋膜ライン。

などなど、筋膜ライン(アナトミー・トレイン)の多くは身体の外側に位置しています。

しかし、例外的な筋膜ラインがあります。
それがディープ・フロント・ラインです。

ディープ・フロント・ライン

(画像:医学書院 アナトミー・トレイン 第3版 より引用)

この筋膜ラインは、身体の深部にあるラインで、

主な機能は身体内部の空間を支える役割があります。

身体の胴体は中が空間になっていて、そこに肺、心臓、胃腸などの臓器を納めています。
空間はどういう風にできているかというと、まず骨格で形を作り、それを内側から裏打ちするように、ディープ・フロント・ラインが支えています。

武道などで腹に力を入れろ、というのをよく聞きますが。
もしかしたらディープ・フロント・ラインに気合をいれるようなイメージかもしれません。
いや、きっとそうだ。
身体の内部にあり、空間を支えているディープ・フロント・ラインに気合が入れば、まさに内側から身体がしっかりし、パワーが出てくる。
逆にこの内部のディープ・フロント・ラインに気合が入っていないと、内側から萎んでいくようなイメージもあります。

だったら、いますぐ、ディープ・フロント・ラインに気合をいれればいいじゃないか!
と思いますが。
実際はディープ・フロント・ラインを意識するのはすごく難しいです。
私も意識できているのかと言われると、ほとんどできていない。

なぜかというと、意識して動かせる筋膜ラインではないからです。
例えば上腕二頭筋を意識して力コブを作るのは簡単であり「おい!オレの上腕二頭筋!」と話しかけるのも簡単です。
しかし、ディープ・フロント・ラインの筋肉はそのように意識的に動かすのが難しい筋肉で構成されています。
例えば骨盤の底を支えている骨盤底筋群もディープ・フロント・ラインの一部ですが、意識的に動かすのはほとんどできません。
ですが、鍛えることは可能です。

身体の深部や呼吸を意識しながら行うヨガや、武道の稽古で腹を意識しながら行うことで、ディープ・フロント・ラインは鍛えることができると思いますし、ヨガや武道はなかなか意識的に鍛えられない身体の内部を鍛えていくものだと思います。
そのため、お手軽に鍛えることはできないですね。
本気でヨガや武道の稽古を三年ぐらいやって、やっとちょっと鍛えられるぐらいじゃないでしょうか。
だから私も、まだまだディープ・フロント・ラインは鍛えられていません。
でも、身体の深部を意識しながらヨガをたまにやっています。

セルフケアでできる骨盤調整法「カエル足」

基本的な操体法の一つに「カエル足」というのがあります。
これは自分一人でも行うことが可能であり、自分で骨盤を整える場合にとても便利な操法です。

カエル足のやり方。
まず検査から行います。

検査1
仰向けに寝て、足を伸ばして腰や背中の緊張感を感じ取ります

仰向けに寝る男の人のイラスト

検査2
うつ伏せになり、左右の脚を、膝を曲げて床をするように頭の方に動かしていきます。
この時に左右の動きやすさを感じ取ってください。

カエル足のイラスト

カエル足のイラスト

カエル足の実施
先ほど検査して、動きやすかった方の脚を膝を曲げて頭の方へ動かしていきます。
がんばって力を入れる必要はありません、力はほとんど入れなくて大丈夫です。

カエル足のイラスト

ポイントとして限界まで動かしていくのではなく、心地よさを感じるぐらいのところまで動かして、そこで止めます。
この時にディープ・フロント・ラインを意識してください。
身体の内部から力が出ているようなイメージです。
時間にして3秒ぐらい意識してください、その後脱力します。

また検査を行います。
最初にやった検査で動かしにくかった方の脚部を動かしてみてください。
カエル足がうまくいっていれば、最初よりも楽に快適に動くはずです。

楽に動くということは、骨盤が調整されて力が出るようになっているからです。

カエル足も、ディープ・フロント・ラインを意識しながら行うと、身体の内側から鍛えられると思います。
身体の内部からしっかりと支えらるようになれば、腰痛や肩こりも減ってくるはずです。

 

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