筋肉

「前脛骨筋まとめ」起始・停止、ストレッチ、足の痛みとの関係

2017年9月6日

歩きすぎたり、ランニングをした後に、膝から下のスネのあたりが痛くなったり、だるく感じることがあります。これは前脛骨筋の疲れによるものです。

前脛骨筋のコンディションを整えると、歩くのが楽になったり、膝痛や腰痛といった症状も改善することがあります。

前脛骨筋についての詳細や、ストレッチやケアのやり方をご紹介します。

前脛骨筋の起始・停止

前脛骨筋

前脛骨筋
起始  脛骨上外側2/3、骨間膜、下腿筋膜
停止 内側楔状骨と第1中足骨底内側 
神経 深腓骨神経 
作用 足の背屈、内がえし、下腿の前傾

※前脛骨筋のイラストはフリー素材として「イラストAC」に公開しています。
こちらからダウンロードして利用できます。

 

前脛骨筋の主な症状

足を持ち上げる動作を、背屈といいます。

背屈と底屈

前脛骨筋は他の伸筋群と共に背屈を行っています。
この動作ができるおかげで、スムーズに歩くことができます。

もし、背屈がうまくできないと、ちょっとした段差につまづいてしまったりします。
転倒する可能性も高くなるので、前脛骨筋のコンディシィンを整えるのは大事ですね。

膝から下は、体重を支えている土台なので、疲れも溜まりやすい所、ふくらはぎに疲れを感じる人は多いですね、ふくらはぎが疲れていれば、前側の前脛骨筋も疲れています。

ふくらはぎと前脛骨筋が疲れていると、足首の動きが鈍くなってきます。
足首がまったく動かないわけではないので、気がつきにくいのですが、本来はもっと軽快に動くんです。

前脛骨筋の硬結をとったり、筋肉の反応を改善する施術を行うと、足首がスッと上がることがよくあります。

前脛骨筋のトリガーポイント

疲労が蓄積して前脛骨筋にトリガーポイントができると、足の甲や、母趾の背面に関連痛を発生させます。

前脛骨筋トリガーポイント

前脛骨筋のトリガーポイントを処置することで、関連痛が消えていき、筋力も回復し、バランスが整い、転倒するリスクを減らすことができます。

 

前脛骨筋とアナトミートレイン

スーパーフィシャル・フロント・ライン

前脛骨筋はスーパーフィシャル・フロント・ラインの一部です。
このラインは足趾の背面から、身体の前面を通り、頭までつながっています。

スーパーフィシャルフロントライン

画像:医学書院 アナトミー・トレイン 第3版 より引用

バックラインと共に身体の前後のバランスを保っています。
前脛骨筋を調整することで、フロントライン全体に影響を及ぼすことができます。

スパイラル・ライン

前脛骨筋はスパイラル・ラインの一部でもあります。
スパイラルラインは身体を、らせん状に取り巻き、体を動かした時のバランスを維持しています。

スパイラルライン

前脛骨筋は、足底で長腓骨筋につながり、「あぶみ」を形成し、足裏のアーチを維持する役目があります。

前脛骨筋、長腓骨筋

足が疲れてくると、アーチが乱れて余計に疲れやすくなるのですが、前脛骨筋と長腓骨筋を調整すると、「あぶみ」がしっかりと働き、足が整ってきます。

これにより、歩いたときに、しっかり力が入るようになり、歩行が軽くなってきます。

 

前脛骨筋のストレッチとケア

前脛骨筋のストレッチ

片方の脚を正座し、もう片方は伸ばしておきます。
正座している方の膝を手で持ち上げると、前脛骨筋がストレッチされます。
左右交互に行ってください。

膝が痛いや、正座ができない人は無理して行わないでください。

前脛骨筋ストレッチ

前脛骨筋のケア

前脛骨筋は、スネの骨である脛骨にくっついています。
前脛骨筋と脛骨の境目に指を入れていくようなイメージで押圧していきます。
気持ちいいぐらいの強さで行ってください。

前脛骨筋のケア

そのまま下までいくと筋肉から腱に変わります、足の甲を持ち上げると、親指の方につながる腱とは別に、足の内側につながる腱があります、それが前脛骨筋の腱です。

前脛骨筋のケア

分かりづらいかもしれませんが、見つけたら、つまんで、揺すってみたり、軽くコリコリとケアしてください。

 

ホームページ:熊谷市の整体「たかなが整体院」

 

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