坐骨神経痛

坐骨神経痛を改善するポイントは、腓骨頭!!

坐骨神経痛を和らげる、あるポイントとは!?

坐骨神経痛などの脚部の痛みは、ある一箇所が緩んでくると、楽になってくる。
その、ある一箇所位は腓骨頭!

腓骨頭

私は、いままで、たくさんの坐骨神経痛や脚部に痛みがある方を施術していきました。

ほとんどの人が、腓骨頭の周りにコリや圧痛があって、そこを「はがし」というテクニックを使ってゆるめていくと、筋肉の緊張感が取れてきて、痛みが楽になることが多いです。

 

なぜ、腓骨頭をゆるめていくと、坐骨神経痛などの痛みが取れてくるのか?

理由1 腓骨頭には、脚部の大きな筋肉がくっついているからです

坐骨神経痛の人はだいたい、脚部の筋肉が硬くなっています。太ももの裏にはハムストリングスという大きな筋肉があって、膝を曲げたり、運動するときやスポーツをするときにとても重要な筋肉です、それが腓骨頭にくっついています。

そして、ふくらはぎの筋肉である、ヒラメ筋が腓骨頭にくっついています。

ふくらはぎ

まあ、ふくらはぎも硬くなっている人が多いですよね。

「ふくらはぎが硬いと、あんまりよくないんじゃないか」と思ってる人が多いです、その通りで、ふくらはぎは第二の心臓と呼ばれていて、歩くときにポンプの働きをして、全身の血流をよくする役割があって心臓の負担を軽くしています。

それに、ふくらはぎが硬いと、膝の痛みや、腰痛の要因にもなってくる。

そのほかにも、ふくらはぎの硬さがあると、全身のパフォーマンスの低下や、疲れが取れないなどの症状や、あげればきりがないほどです。

それだけふくらはぎは重要で、ふくらはぎの筋肉の一つであるヒラメ筋が腓骨頭にくっついています。

腓骨頭は、腓骨という骨の先っぽのことで、腓骨は、膝から下にある二本の骨の外側にある骨です、内側は脛骨でスネの骨です、その外側に腓骨がついており、脛骨のサポートをする役割がある、そして、腓骨には腓骨筋という筋肉がついています。もちろん腓骨頭からはじまり、足の小指の骨である第5中足骨につきます。

この腓骨筋も、たいへん疲れて硬くなりやすくて、ここが硬いと、足の動きが鈍くなってくる。そのせいでますます、足から脚部が疲れて、坐骨神経痛や腰痛が出やすくなる。

立ち仕事の人は、だいたい腓骨筋が硬くなってますよね。

このように、腓骨頭には、たくさんの筋肉がくっついていて、それらの筋肉が硬くなっていると、腓骨頭の周りがガチガチになってくるんです。

 

理由2 腓骨頭は、身体のパワーを伝える重要なポイントだから

身体には、パワーを伝える効率的なラインがあるのですが、アナトミートレインといって、全身にくまなく走っている12本のラインです。

腓骨頭は、アナトミートレインの複数のラインで重要なポイントとなっている場所なんです。

先ほどの、大きな筋肉と関係が深いのですが、全身の裏側を流れるバックラインで、腓骨頭はパワーラインの中継地点となっています。

スーパーフィシャル・バックライン

バックラインの腓骨頭

図:医学書院 アナトミー・トレイン 第3版 より引用

さらに、ラテラル・ラインという、身体の側面に流れるラインで、これは姿勢の前後バランスを取り、両側で、左右のバランスを取るラインなんですが、このラテラル・ラインでも腓骨頭はパワーラインの中継地点になっている。

ラテラル・ライン

ラテラルラインの腓骨頭

図:医学書院 アナトミー・トレイン 第3版 より引用

さらに、さらに、全身をらせん状にとりまく、スパイラル・ライン、これは身体のひねりの動きを調整するラインで、腓骨頭はここでも、重要な中継地点になっています。

スパイラル・ライン

スパイラルラインの腓骨頭

図::医学書院 アナトミー・トレイン 第3版 より引用

このように、腓骨頭は、脚部の大きな筋肉がくっつき、アナトミートレインでも、重要なポイントになります。

だから腓骨頭の周りが硬くなっているということは、脚部の筋肉が硬くなっていることであり、全身の動きにも影響が出てくる。

50代男性の場合

実際に、当院にいらっしゃった、50代の男性は、左の臀部と、左の膝の周りに痛みがあり、ベットに座った状態から、ベットに足を持ち上げる動作をすると痛みがあり、足をベットに持ち上げるのもやっとの状態でした。

そこで、腓骨頭の周りを触ってみると、ガチガチでどこを触っても痛みがある。

これを慎重に、「はがし」を使って、緩めていくと、最初に触った時よりも、痛みが緩和されてきました、そこでもう一度、足をベットに持ち上げる動作をやってみると、最初に比べて、足がスッとベットに上がるようになり、痛みも最初に比べて緩和されてきました。

もちろん腓骨頭だけで、すべての症状が取り切れるわけではありませんし、その他の部分にもアプローチをしていく必要はあります。

ですが、腓骨頭の周辺が緩んでくると、筋肉の緊張が取れてきて、アナトミートレインの、パワー伝達が改善して、楽に脚部を動かしていくことを実感される方が多いんです。

 

まとめ

このように、坐骨神経痛は、ほとんどの人が、脚部の筋肉が硬くなっており、アナトミートレインのパワー伝達が弱くなっているため、動きも制限されやすい、それを改善するためのポイントは腓骨頭です。

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