歩くときは足趾を曲げる力を、ふくらはぎやハムストリングスを伝って上半身まで伝達し、体を前に押し出す推進力の一つとして使っています。
足趾を曲げ伸ばしする力が疲労などで弱くなると、通常の状態にくらべて、歩くのがだるく感じたり重く感じたりします。
足趾を曲げる筋肉の一つが短指屈筋です。
短指屈筋の起始・停止・神経・作用
短指屈筋 | |
起始 | 踵骨隆起の内側結節、足底腱膜 |
停止 | 第2〜5趾の中節骨底側面 |
神経 | 内側足底神経S1,S2 |
作用 | ・第2〜5趾の中足趾節(MTP)関節、近位趾節間(PIP)関節の底屈 ・縦足弓の保持 |
短指屈筋とアナトミートレイン
体の背側には、スーパーフィシャル・バックライン(SBL)があり、このラインの主な機能は直立姿勢を保つことです。
画像:医学書院 アナトミー・トレイン 第3版 より引用
SBLは足の裏から、背中側から頭の後ろを通りおでこまで繋がっています。短指屈筋は足底筋膜とともに、SBLの一番下の部分を担っています。
デスクワークや立ち仕事など、ずっと同じ姿勢でいることが多い人はSBLの緊張が高くなり、腰痛や背部痛、肩こり、頭痛といった症状を引き起こす要因になっています。
足の裏の短指屈筋にアプローチすることで、SBL全体へ影響を及ぼすことが可能です。
短指屈筋のトレーニング
短指屈筋を鍛えるトレーニングにタオルギャザーがあります。
床にタオルを引き、足趾を曲げてたぐり寄せていきます。
短指屈筋がよく動いていることをイメージしながら行うとより効果的です。
短指屈筋のセルフケア
足裏のストレッチ
足趾を手でつかんで、ゆっくり反らしていくと、短指屈筋を含む、足裏がストレッチされます。
短指屈筋の腱をはじく
足趾の腱が走っているところを、親指の爪を立てるようにして、ギターを弾くようなイメージで
腱をはじいていきます。痛みが出ない強さで丁寧に行なっていくことで、足趾の動きがスムーズになってきます。
足裏のマッサージ
拳をつくり、足裏に押し当てるようにして、足裏の筋肉をほぐしていきます。
気持ちのいいぐらいの力加減で行なってください。
ホームページ:熊谷市の整体「たかなが整体院」