筋肉

「菱形筋まとめ」起始・停止、ストレッチ、肩こりや肩甲骨との関係

2017年8月23日

肩こりになると、肩甲骨の内側にコリを感じる人が多いです。
コリがひどくなると、肩甲骨の内側がうずくように感じ、吐き気を感じることもあります。
そして、肩甲骨の内側をギューっと押してもらうと気持ちがいい。

この肩甲骨の内側には菱形筋という筋肉があります。

菱形筋とは

菱形筋は小菱形筋と大菱形筋に分けられます。

菱形筋

※菱形筋のイラストはフリー素材として「イラストAC」に公開しています。
こちらからダウンロードして利用できます。

 

小菱形筋
起始 第6〜7頚椎の棘突起
停止 肩甲骨の内側縁(肩甲棘より上方)
神経 肩甲背神経
作用 肩甲骨を安定させる・肩甲骨を内側上方に引く

 

大菱形筋
起始 第1〜4胸椎の棘突起
停止 肩甲骨の内側縁(肩甲棘より下方)
神経 肩甲背神経
作用 肩甲骨を安定させる・肩甲骨を内側上方に引く

 

菱形筋による肩甲骨の動き

菱形筋の主な作用は肩甲骨を内側に引くことで、左右の菱形筋を同時に収縮させると、肩甲骨が背骨に寄り、胸を開く姿勢になります。

鉄棒にぶら下がり懸垂をするときは菱形筋が働いて肩甲骨が下方回旋するとで懸垂が可能になってきます。

また、横向きで寝ていて、寝返りをするとき、この肩甲骨を内側に引く動作がスムーズに行われると、寝返りの動作もスムーズになります。

 

菱形筋がコリかたまる原因

菱形筋は肩甲骨の位置を保ち安定させる働きもあり、腕を同じ位置で固定しておく時に菱形筋が活躍します。
すなわちパソコンやスマホを持っている時などは、腕の位置を固定するために菱形筋が働いている状態です。
これが長時間続くと、疲労し、こり固まって、肩こりになります。

また、野球、テニス、バトミントン、卓球、ゴルフなど、道具を持って腕を振るスポーツは、肩甲骨の動きと安定性のために菱形筋を使います。ですから練習のやりすぎてしまうと、菱形筋にも疲れがたまり、そのままにしておくと、腕を動かすのがだるくなり、スポーツのパフォーマンスにも影響してきます。

 

菱形筋とアナトミートレイン

歩くときでも、スポーツのでも体をひねる動きを使っています。
体をひねる時に使っているラインが、スパイラルラインとよばれる筋肉のラインです。

スパイラルライン

画像:医学書院 アナトミー・トレイン 第3版 より引用

菱形筋はスパイラルラインの一部で、体をスムーズにひねる時に欠かせない筋肉の一つです。
コリやすい菱形筋の調子を整えることで、スパイラルライン全体が活性化し、体をひねる動作がやりやすくなってきます。

菱形筋と五十肩

肩を上げる時は菱形筋が弛緩していなければなりません、菱形筋の力が抜けていることで、肩甲骨がスムーズにに上方回旋し、肩を上げられる仕組みになっています。
ですから、肩こりで菱形筋がこり固まり、力が抜けきれずに緊張していると、肩甲骨の上方回旋を妨げることになります。
菱形筋のコリを取り除き、力を抜けるようにすることで、肩は上がりやすくなります。

 

菱形筋のストレッチ

菱形筋のストレッチ①

手で反対側の肩甲骨をつかむように触ります、
次に手で背中を引き延ばすようにストレッチします。
この時に頭を少し下げると、より気持ちよく伸びます。

菱形筋ストレッチ

菱形筋を縮める

腕を体の後ろで組んで、後ろに引く。
胸のストレッチですが、これをやると背中側の菱形筋が縮みます。
菱形筋のストレッチ①と交互にやると、血液の循環が促進され菱形筋がゆるんできます。

三角筋ストレッチ

 

菱形筋のストレッチ②

壁てを引っ掛けて、後ろを振り向くように、背中をストレッチします。
広背筋と共に、菱形筋もストレッチされます。
左右交互に行ってください。

広背筋ストレッチ

 

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