肩こりや五十肩と関係の深い肩甲挙筋についてまとめました。
肩甲挙筋について
※肩甲挙筋のイラストはフリー素材として「イラストAC」に公開しています。
こちらからダウンロードして利用できます。
起始 | 第1〜4頚椎の横突起 |
停止 | 肩甲骨の上角、肩甲骨内側縁上部 |
神経 | 肩甲背神経 |
作用 | 肩甲骨挙上、肩甲骨を固定している場合は首を同側に傾ける |
肩甲挙筋は頚椎から肩甲骨につき、肩甲骨を上に引き上げます。
肩をすくめる動作は、肩甲挙筋によるものです。
肩甲挙筋による、おもな症状
肩こり
肩甲挙筋が疲れてくると、肩こりになります。
肩甲挙筋は頚椎から肩甲骨につながって、腕の重さを支える役割もあるので疲れやすい筋肉です。
ちなみに腕の重さは片腕で3〜4Kgあります、結構重いですよね。
肩こりになると、肩甲骨のあたりがモヤモヤしてきたり、肩をもんでほしいな〜と手を置いたところにあるのが肩甲挙筋だったりします。
ちょうど、肩甲骨の上を触ってみると、ゴリゴリしていることがあるのですが、それは高い確率で肩甲挙筋のコリです。
首こり
肩甲挙筋は肩甲骨から、頚椎につくので、首にも影響が出てきます。
首が動きにくかったり、首を動かした時に肩がつっぱたりします。
腕の疲れが、肩甲挙筋を伝って、首に到達し、そして頭が緊張してくると、頭痛にもなります。
五十肩や肩の上げにくさの原因になる
肩を上げるには、肩甲骨の上方回旋という動きが必要で、上方回旋をする筋肉は僧帽筋と前鋸筋です。
肩甲挙筋は上方回旋には直接関係しないんですが、肩甲挙筋が凝り固まって緊張していると、この上方回旋を妨げる可能性があり、そのために肩が上げにくいという症状がでたりします。
肩を上げる最初のステップは、棘上筋が上腕骨を肩甲骨に引き寄せることからはじまるので、棘上筋の調子がよくないと、肩が上げづらくなります。
この棘上筋と肩甲挙筋には、アナトミートレインでつながりがあり、肩甲挙筋がこり固まっていると、棘上筋がうまく働かない可能性があり、そのせいで肩が上げにくくなることがあります。
肩甲挙筋が疲れて凝り固まる原因
運動不足
イスに座ってパソコンに向かっている時間が長いと、背中や肩、首が疲れてきます、この時に肩甲挙筋も硬くなってしまいます。
腕を振って歩くウォーキングや体操をすると、肩甲挙筋がよく動いて血流も良くなるのですが、
同じ姿勢でずっといると、筋肉はこり固まってしまいます。
草むしり
春から夏にかけて、草がボーボー伸びてきます。
草むしりは、草をつかんで上に引っこ抜く作業です。これは肩甲挙筋が疲れる動作です。
ハンドバッグを肩から下げる
肩からハンドバッグを下げていると、ハンドバックがずり落ちないように、無意識に肩甲挙筋に力が入り、疲れてしまします。
電話の受話器
電話で通話しながら「ちょっと待ってて、今調べるから」と資料を探したり、パソコンでググる時など、電話の受話器を耳と肩で挟む事ってあると思います。
たまにならいいですが、仕事でいつも受話器を耳と肩で挟んでいると、肩甲挙筋は疲れます。
肩甲挙筋のストレッチ
片方の手を体の後ろに回し、手の甲を返して腰に引っ掛けるようにします。
もう片方の手で、頭をつかみ首を傾けていきます。
そうすると、肩甲挙筋と僧帽筋の上部がストレッチされます。
力一杯やらずに、気持ちのいいぐらいの力でおこなってください。