前腕伸筋群について、腕の疲れから肩こり、ストレッチのやり方

ある意味で、前腕の伸筋群は現代社会ではもっとも大事な筋肉でなないかと思うのです。

(個々の、伸筋群の起始、停止、作用は記事の下に書いてあります)

なぜかといえば、パソコンでキーボードを打ち込む時に、前腕伸筋群は大活躍しているからです。

キーボードの上に手を置いて、タイピングする時は、軽く手首を持ち上げておきながら、指も持ち上げてキーを打ち込みます、この時に働いているのが伸筋群です。

逆に指を曲げる屈筋群はどうかというと、伸筋群に比べて、それほどパワーを使っているわけではありません。
なぜなら地球には重力があるから、指の力を抜けば重さで指は勝手に下に下がってくるからです。

重力に逆らって、手首と指を持ち上げる伸筋群の方がよっぽどパワーを使っています。
だから手の伸筋群は疲れやすいのです。

前腕伸筋群の症状

前腕伸筋群が疲れると肩がこる

前腕伸筋群が疲れると肩こりになります、もはやこれは常識と言っていいかもしれません。
なぜなら、手→腕→肩→肩甲骨→首→頭　とつながっているからです。
アナトミートレインのアームラインには、伸筋群から頭までつながっているラインがあります。
スーパーフィシャル・バックアームラインです。

前腕伸筋群の疲労が、ラインを伝って、肩こりの筋肉である僧帽筋まで伝わります。
だからパソコン作業は肩がこるんですね。

前腕伸筋群による肘の痛み（上腕骨外側上顆炎・テニス肘）

テニス、ゴルフ、ピアノの猛練習、さきほどから書いているパソコンの作業は手の伸筋群をかなり酷使します。そのままケアをしなければ、疲労がどんどん溜まります、やがて限界になると痛みが出てきます。
どこが痛くなるかというと、肘の外側です。
ここの痛みは、テニス肘とか、上腕骨外側上顆炎と呼ばれています
長橈側手根伸筋や短橈側手根伸筋が炎症を起こしている状態です。

テニス肘の検査法はこちらの記事に書いてあります。

前腕伸筋群のケア、ストレッチのやり方

前腕伸筋群の疲れを放置していると、肩こりや、肘の痛みを引き起こす原因となります。
ケアをして疲れを取り除きましょう。

前腕伸筋群のストレッチ

ストレッチしたい方の肘をピンと伸ばします。
次にもう片方の手で手の甲を押さえて、ゆっくりと手首を曲げていきます。
すると肘の外側がストレッチされます。
痛みを感じる場合は無理に行わないでください、力が加減は気持ちよく伸びるぐらいがちょうどいいです。

前腕伸筋群のほぐし方

肘の外側を自分でほぐそうと、指で押してみた場合、そこにあるのは腕橈骨筋で前腕伸筋群ではないことがあります。

まあ、腕橈骨筋も大事なのですが、今回は長橈側手根伸筋や短橈側手根伸筋といった前腕伸筋群にアプローチしていきます。
そのためには、腕橈骨筋の下に指を滑らせるように入れていくと、長橈側手根伸筋や短橈側手根伸筋に触れる事ができます。

長橈側手根伸筋や短橈側手根伸筋にヒットすると、痛い感じや硬い感じがあるので、気持ちのいいぐらいの力加減でほぐしてください、あまりゴリゴリやりすぎると痛めてしまうので気をつけてください。

長橈側手根伸筋の起始、停止

短橈側手根伸筋の起始、停止

尺側手根伸筋の起始、停止

（総）指伸筋、小指伸筋の起始、停止

長母指外転筋の起始、停止

長母指伸筋、短母指伸筋、示指伸筋の起始、停止

ふ〜、いっぱいありますね。