筋肉

「上腕二頭筋まとめ」起始・停止、セルフケア、肩こりや猫背との関係

2017年9月20日

筋肉といえば、上腕二頭筋を思い浮かべる人も多いでしょう。

男性が力自慢をするときに、肘を曲げて筋肉をアピールする光景を一度は見たことがあると思います。その時にできる「力こぶ」が上腕二頭筋です。

上腕二頭筋の役割は、筋肉を自慢する力こぶを作るためだけにあるのではありません。

上腕二頭筋の主な役目は、ご飯を口に運ぶために肘と肩を曲げる作用です。

さらに、上腕を肩にしっかりと固定し、重たいものを持つ時も肩が外れないように、支える作用があります。

上腕二頭筋の起始・停止・神経・作用

上腕二頭筋

上腕二頭筋
起始 長頭:肩甲骨関節上結節
短頭:烏口突起
停止 二頭合して、橈骨粗面と前腕筋膜上内側
神経 筋皮神経 C5〜C6 
作用 肩:屈曲
肘:屈曲
前腕:回外

※上腕二頭筋のイラストはフリー素材として「イラストAC」に公開しています。
こちらからダウンロードして利用できます。

 

上腕二頭筋の症状

スーパーのレジを担当したり、荷物の積み下ろしなど、腕を酷使する仕事をしていると、とうぜん上腕二頭筋は疲れます。

上腕二頭筋が疲れてくると、腕が重く感じ、肩も凝ります。

疲労が蓄積して行くると、筋力が弱まってきます、上腕二頭筋の筋力が弱くなると、上腕骨を関節窩に引きつけておく力が弱くなる、すなわち肩関節の安定性が低下してくることになります。
そうなると、肩の可動域が狭くなったり、肩を動かす時に違和感や痛みが発生したりします。

上腕二頭筋と姿勢

上腕二頭筋の一方は肩甲骨の烏口突起につきます、そして烏口突起には小胸筋がつきます。
上腕二頭筋の疲労が連鎖的に小胸筋に伝わり、縮んでくると、引っ張られるように肩甲骨が前に出てきて、肩をすぼめたように前に入ってきます。
そうなると背中側が丸くなるので、猫背のようになってきます。
そして、背中側の筋肉が緊張して肩こりになります。
このことから、姿勢を整える時は、上腕二頭筋と小胸筋の短縮を取り除くと、胸が開いてきて姿勢が整ってきます。

 

アナトミートレインと上腕二頭筋

上腕二頭筋はディープ・フロント・アームラインの一部です、このラインは、小胸筋から始まりー上腕二頭筋ー橈骨の骨膜ー母指球筋、とつながります。

ディープ・フロント・アームライン

画像:医学書院 アナトミー・トレイン 第3版 より引用

下を向きながら、親指でスマホをいじっていると、だんだん猫背気味になってくるのですが、それはディープ・フロント・アームラインが緊張しているからです。
この場合は母指球筋にアプローチすると、上腕二頭筋を含めるディープ・フロント・アームライン全体の緊張を和らげることができるでしょう。

 

上腕二頭筋のケア

椅子に腰掛けて、手を太ももの上に置きます。
片方の手で上腕二頭筋を軽く握ります。
そして骨から上腕二頭筋を引き離すように、軽く引っ張りながら、プルプルとゆすります。

上腕二頭筋ケア

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