三角筋とは
三角筋は肩を動かす最大の筋肉です。
肩甲骨と鎖骨からはじまり上腕骨にくっついています。
三角筋が収縮することで、上腕骨を上に持ち上げて肩を挙げることができます。
しかし、三角筋にコリができたり硬くなったりすると、筋肉が緊張状態になり、上腕骨を肩甲骨へ引き寄せてしまいます。
関節はある程度の隙間のような、空間的な余裕が必要で、上腕骨と肩甲骨がギュッと詰まってしまうと、肩を動かせる余裕が少なくなって、肩関節の可動域が狭くなってしまいます。
※三角筋のイラストは綺麗に描き直したバージョンを「イラストAC」に公開しています。
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三角筋の起始、停止、作用
起始 | 肩甲棘、肩峰 鎖骨外側1/3 |
停止 | 上腕骨中央外側部 |
神経 | 腋窩神経 |
作用
前部 | 上腕の前方挙上、内旋、内転 |
中部 | 上腕の外転 |
後部 | 上腕の後方挙上、外旋、内転 |
全体として | 上腕の外転 |
三角筋の作用
三角筋は肩を包むようにあり、前部、中部、後部と各部の作用があります。
前部が働けば、後部は拮抗的に作用します。
このように三角筋は、上腕骨の動きによって、拮抗的にも、協調的にも作用します。
三角筋の前部が硬くなっていて、後部が柔軟だと、作用がアンバランスになり、肩関節の不調につながるので、前、横、後と三角筋全体の調子を整えていく必要があります。
三角筋が硬くなる理由
腕はけっこう重さがあり、片方の腕でだいたい3〜4kgあります。
三角筋はその重さを常に支えている状態です。
仕事でも日常生活でも、手はよく使うので、その分三角筋も疲れやすくなります。
さらにスポーツの練習でも、三角筋は酷使しやすい部分で、練習をやりすぎると三角筋に疲労が溜まります。
三角筋に疲労が溜まってくると、腕がいつもより重く感じ、だるくなってきます。
筋肉は疲労が溜まってくると、血流が不足し、筋肉の繊維が硬くなってきます、こうして三角筋が硬くなってくるのです。
三角筋のどこが硬くなる?
三角筋には硬くなりやすい場所があります、それは筋肉の付着部です。
三角筋は肩甲骨の肩甲棘、肩岬、鎖骨の外側1/3に起始があります、ここは腕の重さの負荷がかかりやすい所で、この部分にコリができやすいです。
それから、上腕骨の付着部です、ここも肩を動かす時にテンションがかかりやすいので、硬くなりやすい部分です。
出典:プロメテウス 解剖学アトラス 医学書院
棘上筋が動いて三角筋が動くと肩が上がる
三角筋は肩をあげる筋肉ですが、肩をあげる時にもう一つ重要な筋肉があります、それが棘上筋です。
棘上筋は、肩甲骨から上腕骨を支えるローテーターカフと呼ばれる筋肉の一つで、肩を動かす際に最初のきっかけを作る筋肉です。
肩が上がるときは、最初に棘上筋が上腕骨の骨頭を肩甲骨に押さえつけ、次に三角筋の作用で肩を上げていきます。
しかし、三角筋が疲れて腕を支えきれなくなると、今度は棘上筋にも負荷がかかってきます。
肩にだるさを感じている人は、棘上筋も硬くなっている可能性があります。
腕の疲れから肩こりになる、アームラインと三角筋
三角筋は、アナトミーの「スーパーフィシャル・バックアームライン」の一つです。
このラインは手の指先から、頭や背中までつながっています。
手の伸筋群は、キーボードを打つときに、指を持ち上げておく作用があります。
これが長時間続くと、手の伸筋群に疲労が溜まってきます、そしてその疲れがアームラインを伝って三角筋から僧帽筋へ伝わり肩こりになります。
このことから手の伸筋群をケアすることで、三角筋や僧帽筋の緊張を緩和することができます。
三角筋のストレッチとケアのやり方
三角筋のストレッチ
片方の腕で、伸ばしたい腕を抱えて、三角筋を気持ちよく伸ばしていきます。
手を体の後ろで組み、その手を後ろに引きながら、胸を開いて行くと、三角筋の前部がストレッチされます。
気持ちのいいぐらいの力加減で行ってください。
三角筋のケア
自分の手で三角筋を触っていきます、硬くなりやすい部分は、鎖骨と肩甲骨の付着部と、上腕骨の付着部なので、そのあたりを触っていき、硬い部分があったら、自分の指でほぐしていきます。
あんまりゴリゴリやりすぎると筋肉を痛めてしまうので程よい感じで行ってください。
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