コマは重心が中心にあるから長く回り続けることができる。
しかしコマの重心が中心からずれていると、回しても軸が定まらず暴れ回り、倒れて回転が止まる。
重心はなるべく一定の位置にある方が、よけいな力を使わなくて済む。
エネルギーを節約する事ができる。
人が歩く時も同じで、重心をなるべく動かさにように歩くことで、
エネルギーの消費を抑えて長時間歩くことができるし、
軸が乱れないので、バランスが良くなり転倒しにくくなる。
体に柔軟性のある人は自然と、
重心の位置を一定にした省エネで転倒しにくい歩行ができるのですが。
体が硬くなってくると、重心の位置が乱れてきます。
重心の乱れる原因は、歩行時に骨盤が大きく動く事です。
人間の重心はだいたいヘソの辺りにあるのですが、
歩くときに骨盤が大きく動くと、
おへその辺りにある重心も上下左右に動いてしまい、
バランスは乱れ転倒しやすくなるし、
乱れたバランスを調節するために筋力が酷使され疲れやすくなります。
特に股関節が硬くなったり、弱体化したいりすると、
歩くときに骨盤が大きく動いてしまいます。
歩行時に股関節は前と後ろに動いているだけではなく、
内旋、外旋、内転、外転とあらゆる動きをコントロールしながら、
骨盤の動きを最小限にしているのですが、
股関節がうまく動いていないと、そのぶん骨盤が動いてしまうのです。
特に歩行時に骨盤の左右の高さを保っているのが
中臀筋です。
この中臀筋は日常生活でも疲労がたまりやすく、
特に運動不足の人は、筋肉が硬くなり力を発揮できないで弱体化していることがあります。
中臀筋が力を発揮できなくなると、
トレンデレンブルグ現象というのが現れます。
トレンデレンブルグ現象は、中臀筋が弱っている側で片足立ちになった時に、
反対側の骨盤が下がってしまう現象です。
そして歩行の時にこの現象が現るのをトレンデレンブルグ歩行と言います。
先天性股関節脱臼や中臀筋麻痺患者で起こるのですが、
中臀筋が硬くなり筋力が低下していても起こることがあります。
骨盤が下に傾いてしまうと、体の軸も傾いてしまいバランスが偏ってしまうので、
骨盤が下がっている方の反対側に上体を傾けてバランスをとる歩行を、
デュシャンヌ跛行といいます。
股関節の柔軟性と筋力が低下してくると、
それを代償する為に、様々な関節や筋肉に負担をかけることになります。
その結果、すぐ疲れるし、負担のかかった場所に痛みが出ることがあります。
股関節を柔軟にすることで、
歩くときに骨盤の動きを最小限にするこ事ができ、
重心がブレないので、
省エネで、疲れにくく、
安定した美しいフォームで歩くことができます。
股関節の体操
股関節を両手で抱えて胸に引き寄せる。
股関節(腸腰筋)を伸ばす、ヨガのポーズ。
中臀筋を伸ばすストレッチ。
たかなが整体院
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